2013年9月24日火曜日
アンジー再びセンターへ
9月22日の日曜日に投票が行われたドイツ総選挙。70%を超える投票率で結果はメルケル首相率いるキリスト教民主同盟とキリスト教社会同盟の統一会派(CDU/CSU)が票を伸ばして第一党に。ということでアンジー(メルケル首相の愛称)が再びセンター、じゃなくて首相になるとは思うけど、その前に色々とやらなければならないことが起こっちゃったみたい・・・
その原因は今まで連立与党として一緒にやってきた自由民主党(FDP)が議席を失ったこと。この前ブログで書いたけど現実にニャちゃった・・・=^_^;=
前回2009年の選挙で14.6%の得票率だったFDP。現地時間23日3時15分の暫定公式発表ではニャんと4.8%まで落として結党以来初めて議席を失うことが決定的。
でも、4.8%分の得票があったんだからその分の議席は?
実はドイツには「5%条項」と呼ばれる制度があって、5%に満たない政党の得票率は除外される・・・つまりその政党は議席を取れないんだ。
この「5%条項」は、一見すると有権者の意思を無視するかの様に取れるけど、ワイマール共和国時代に多くの小政党が乱立して政治がうまく機能せず、結果的にファシズムへと向かってしまった反省からできたみたい。
連邦議会総選挙では、議席数598を小選挙区と比例に299ずつ半分こして有権者が投票。(投票用紙が2ヶ所印をつけるようになってるね♪)
小選挙区(全て1人区)の場合、当選した人はそのまま連邦議員当確。ただし比例で所属する政党が議席を獲得できなかったり、他の2つ以上の選挙区で議席を獲得できなかった場合は無効になるんだ。
そして全体的には比例で獲得した投票の割合で各政党の獲得議席数が決定。
政党は比例で獲得した議席数から小選挙区で獲得した議席数を引いて残りの議席を事前に提出された州名簿の上位から割り当てて連邦議会議員が決定。
じゃあ、FDPは小選挙区で議席を獲得してればいいんじゃない?
理論的にはその通りなんだけど、実際に小選挙区での議席を見てみると今回も前回も大きな政党(CDU、SPD、DIE LINKE、GRÜNE、CSU)しか議席を獲得していない。小選挙区は大政党に有利ニャんです。
ということは、ドイツでは無所属の議員はあり得ない?!
小選挙区では結果として比例で決まった議員数より多く当選者を出すケースもあって、その場合はもちろん小選挙区の当選者を削ることはしないから結果的に算出された数よりも多い議員の誕生となるんだ。その場合、全体的に議員数が調整されるから、議員数は598より多い数に。前回は622で今回は630。
CDU/CSUの得票率は合計で41.5%。議席数に直すと約261。ということは過半数の315まで54議席も足りないことになるけど、実はこの計算方法は間違い。
さっき出てきた「5%条項」の数字をまず排除しないと・・・
するとFDPとAfD、その他を合わせた15.7%の得票率が無くなるから100%から引いて84.3%が分母となり、CDU/CSUは49.2%となりあとちょっとで過半数に届く数字に。
CDU/CSU ・・・41.5% ⇒ 49.2%
SPD ・・・25.7% ⇒ 30.4%
DIE LINKE(左派党) ・・・8.6% ⇒ 10.2%
GRÜNE(緑の党) ・・・8.4% ⇒ 10.0%
FDP ・・・4.8% ⇒ 0%
AfD(ドイツのための選択肢) ・・・4.7% ⇒ 0%
その他 ・・・6.2% ⇒ 0%
いずれにしても、メルケル首相は連立する政党を探さないと・・・でもそれぞれの政党にはそれぞれの主張があるから、そう簡単には連立相手は見つかりそうもない。交渉は長引くかも・・・
ベルリンに行ったらドイツの国会議事堂見学がおすすめ♪
歴史的な建物の中に作られたガラスの回廊を上りながら周りの景色を楽しんだり、屋上で記念撮影したり・・・
国会だということを忘れてしまうくらい堅苦しい感じは全く無し♪
事前にインターネットで名前や訪問時間など必要事項を登録しておけばスムーズに入れるから、ぜひどうぞ♪=^_^=
ドイツ連邦議会ホームページオンライン予約
【ドイツ語】
https://visite.bundestag.de/BAPWeb/pages/createBookingRequest.jsf
【英語】
https://visite.bundestag.de/BAPWeb/pages/createBookingRequest.jsf?lang=en
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